「アカウント設定」を理解する
[Tuesday, May 08, 2001]
ARENAは、一般に言う「マルチアカウント対応」とは違って、非常にフレキシブルなユーザー設定が可能です。言ってみれば、「マルチユーザーでマルチアカウントでマルチサーバーでマルチパーソナリティでマルチ署名」。何だか分からない!という方のために説明します。
- マルチユーザー
- ARENAは「マルチユーザー」の電子メールソフトです。マルチユーザーとは、複数のユーザーで利用できることを意味します。
例えば家庭で、1台のパソコンで、夫婦が別々の環境で1本のARENAを使うことができます。2人以上のユーザーがARENAに登録されている場合、起動時に「ユーザーマネージャー」ダイアログが現れ、どのユーザーでログインするかを尋ねます。
また、ユーザーを追加したい場合には、「ツール」メニューから「ユーザーマネージャー...」を選択し、ユーザーマネージャーダイアログにある「新規ユーザー...」ボタンを押します。
- Mac OS 9のマルチユーザー機能にも対応
- 上記のマルチユーザー機能はARENAにおけるユーザーを複数設定することができることを指していますが、それだけでなく、Mac OS 9のマルチユーザー機能にも対応しています。
- 簡易設定とアカウント設定
- 以下では、あるユーザーでログインした後(つまり、1人でARENAを使う場合も同じ)のアカウント設定について説明します。
ユーザー設定を行うには、2つの方法があります。いずれも、編集メニューにあります。
1つはすでに説明した「簡易設定」を使う方法。簡易設定は、メールアカウントを1つだけ持っている人向けに、項目を絞ってわかりやすくした設定パネルです。
もう1つは「アカウント設定」。こちらは非常にフレキシブルな反面、やや複雑です。以下ではこのアカウント設定パネルについて詳しく説明していきます。
「簡易設定」は「アカウント設定」の一部を抜き出したものですので、共通のものに関しては、どちらで修正しても構いません。
- SMTPサーバー+POPサーバー×n=サーバーセット
- では、「アカウント設定」について詳しく見ていきます。アカウント設定を開くと、4つのタブがあります。「サーバーセット」「POPサーバー」「差出人」「署名」です。まず「サーバーセット」から説明します。
「サーバーセット」とは、SMTPサーバー(メールの送信時に通信するサーバーです)を特定し、さらにそのSMTPサーバーを使うときにどんな「POPサーバー」を使うかの組み合わせを指定するものです。つまり、「サーバーセット」とは「SMTPサーバーと、複数のPOPサーバーの組み合わせセット」と理解してもらえばよいと思います。
これにより、ふだんは複数のPOPサーバーにあるメールを確認し、外出先では必要なPOPサーバーだけをチェックするといったことができます。また、「インターネット」コントロールパネルの設定を参照することができますので、例えば、作業環境マネージャーと組み合わせて利用することにより、作業環境によって使用するSMTPサーバーを切り替えることができます。
「サーバーセット」においては、「POPサーバー」で設定したサーバーが一覧になりますので、現在のサーバーセットで利用するPOPサーバーにチェックを付けて、組み合わせを指定してください。
ちなみに、「POPサーバー」の画面は以下のようになっています。
- 差出人と署名
- 次に、「差出人」です。これは主にメールヘッダーの「From: 」に表示される情報の編集です。
会社でメールを使っていると、sales@yourcompany.co.jpという一般的なアドレスと、matsuo@yourcompany.co.jpのような個人アドレスを使い分けたいことはよくあります。そのような場合には、個人情報を複数設定してください。
ARENAでは、メールボックスごとに利用する個人情報を設定することができます。例えば、仕事のメールボックスでは仕事の個人情報、遊びのメールボックスではプライベートの個人情報と、使い分けが可能です。さらに、メール作成画面でいつでも変更ができます。
「署名」はその名のとおり署名の設定です。いくつでも設定ができます。
さて、「差出人」のパネルでは、1つ1つの差出人に対して、どの署名を使うのかを組み合わせておくことができます。「作成時ペースト」「送信時ペースト」というのは、署名をどのタイミングで付加するかを指定するものです。「作成時ペースト」だと、新規メールを作ったときに、メールにあらかじめ署名が入ります。「送信時ペースト」だと送信時に自動的に文末に署名が付加されます。
この差出人の設定は、「メールボックス設定」とも絡み合っています。実際に使いながら慣れていくと、その便利さが実感してくることと思います。